家で録音する人に多少良いマイクとオーディオインターフェイスを使ってほしい3つの理由
たくさんのマイクのレビューやオーディオインターフェイスのまとめの記事があります。
読んでみると「なぜ必要なのか」を解説する素敵な記事はあれど、「なんで使って欲しいのか」を書いてるエゴな記事はあんまり無いように思いました。
そこで、半分素人ではありますが、音屋的になぜ使って欲しいのかをまとめてみました。
1.ノイズが少ない
商品などの形にする場合、どんなに上手に録音された歌や楽器の音であっても大体の場合何かしら補正します。
タイミングや音程、聴きやすくするためにエフェクトを掛ける等。
その際の最大の障害がノイズです。
歌や楽器が鳴っていない、無音のところに乗っているノイズに関しては消すことは可能ですが、音とかぶったノイズは消せません。
ノイズを軽減する方法はありますが、消えてほしくない部分も一緒に削られてしまいます。
つまり、キレイに仕上げるためにはノイズがない状態がベストなのです。
録る側もキレイで嬉しい、いじる側もキレイで嬉しい。
つまり「音屋がうれしい」という一言につきます。
2.音質の向上
音質は録音時の音声より良くなることはありません。
なので、いい音にこだわる場合は多少良い音質で録っておくことが重要です。
その際に、オーディオインターフェイスだと、最近のものは多少安価でも「24bit 192kHz」というとんでもない音質に対応していたりします。
一般的なCDは「16bit 44.1Khz」という規格なので、それよりもずっと上の音質です。
要するに、より細部まで録音できる、と覚えておくと良いかもしれません。
もちろん、細かくなる分データも大きくなるので非常に巨大なファイルになるので、場合に分けて使い分けられると理想的です。
ちなみに、実際の所「24bit 44.1Khz」で録音できれば困ることはあまりないと思います。
上記の補正の話に関わってきますが、低音質のファイルの場合、初めから失われている音が多く、そして録音されていない音を作る事はできません。
なのでやっぱり扱う側の人「音屋がうれしい」という一言につきます。
ちなみに僕が使用しているのは「Roland QUAD-CAPTURE」というインターフェイスです。
お値段25000円前後。高かったですが、使ってる感じ特別不満もなく良いものです。
安いものだと5000円前後で購入できるものもありますが、できれば15000円くらい出せると、付属ソフトも便利になります。
こちらの記事が非常に参考になるかと思います。
DTM初心者のためのオーディオインターフェイス選び 2014
最後にいよいよマイクの話です
3.マイクが拾った音しか録音されない
歌はもちろんアコースティックギターやピアノなどを録音するためにはマイクが必要です。
マイクってスゴイ高いやつだと何十万もしますが、安いやつだと1000円位でも売ってます。
用途もSkype向け、ボーカル、楽器向け、配信向けなどなどあります。
例えば、安価なSkype用マイクのように会話ができればいいのであれば、ただちゃんと音を拾って、声が聞き取りやすければ問題ありません。
逆に言えば歌声をよく聞かせるようにする必要もなければ、繊細に音を拾う必要もないです。
つまり、高いものでなくてもそれ向けに作られたマイクを使用することで、多少なり良い形で録音することが可能です。
一般的に、「ダイナミックマイク」のほうがよくあるカラオケのマイクに近い感覚で扱えるので良いかもしれません。
有名なものだと「SM58」というマイクがあります。
お値段約9000~10000円前後です。高いですよね。
僕はこれの楽器用バージョン「SM57」というマイクは持っています。
こちらもお値段8000~10000円というところです。高かったです。
僕は持っていないのですが、レビューを見る限り安価で良さそうなのが、「BEHRINGER XM8500」というマイクです。
ケーブルは付属していないらしいですが、2000円以下で購入でき、ケーブル込みでも2000円前後で済むのではないかと思います。
つまり初めから多少いい感じに録音できるマイクだと扱いやすくて「音屋がうれしい」です。
まとめ
この話は素材と料理の関係に近いところがあるかもしれません。
残念ながら現状は「録音された音」つまり「素材」がすべてです。
上記の話の他にもちろん、歌や楽器の腕は大きく影響します。
ですが、多少のミスやズレは録り直しや補正により改善することができます。
しかし、元々の音質が悪かったり、ノイズが乗っていたり、または元の音の美味しいところが無かったりした場合、
それらを作り出すことは基本的にできませんし、大きく変更しようとすると破綻が生まれます。
なので、オーディオインターフェイスと仕様用途向けのマイクを使って、それなりに良い音質で録音すると、
補正やミキシング等、人に任せるにせよ自分でやるにせよ、最終的に仕上がるものはキレイ。
つまり「音屋がうれしい」のでした。